電子書籍のお知らせ 

2012, 11. 30 (Fri) 15:41

『一億二千七百万の愛を捧ぐ』
12月10日前後に配信開始予定とのことです
「MILK-CROWN」様サイトでも、情報がUPされるかな?
http://www.milk-crown.net/


編集部経由のお手紙やメール等、たくさん頂戴しております。
なんと表現すればいいのか……ありがとうございます。
ひとりひとりにお返事できればいいのですが、
皆様それぞれに内容が濃すぎて……(笑)、安易に言葉を返せません。
啓蟄のあとがきやブログに対するお返事と受け止めて、
私からの返信は遠慮させていただきますね。
でも、重く深く、しっかりと愛情を頂戴いたしました。
お気持ち、ありがとうございました。


昨日は暖かかったのに、
今朝の東京は、ぐんと冷え込みました。
でも北海道は、東京とは比較にならないくらい寒いのでしょうね。
昔、同人誌活動をしていたとき、北海道の読者様が販売のお手伝いに来てくださいました。
足元から凍るかのような寒い日だったのに、
「東京は暖かいですね〜!」と余裕で笑っていらしたのを、懐かしく思い出します。
それでも、北海道の映像がTVに流れるたび不安になります。
停電している地域の皆さん、大丈夫でしょうか。
1分でも1秒でも早く復旧しますように。

となりのおじいさんが,今年も銀杏を持って来てくださいました
今日のおやつは、あつあつ緑茶とホカホカ銀杏です。
ぎんなん


息子は、ただいま中学最後の中間試験真っ最中。
まだ期末があるから…と侮っていたら、来年の春には泣きをみること間違いなし。
がんばってほしいものです。自分の未来の選択肢を増やすためにも。

つらいこと、寒いこと、苦しいこと、大変なこと。
楽しくないこと、嬉しくないこと。
眉が寄っちゃうような、しょっぱい日が続いたとしても、
おうちの中では、誰もが暖かい冬を送れますように
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書けない理由 

2012, 11. 08 (Thu) 14:17

ここ一週間ほど、暖かい言葉をたくさん頂戴しています。
ありがとうございます。

ひとつ、多くの方に共通の「大きな誤解」がありますので、ここで弁解させてください。
病気が理由ではありません
字、大きくしてみました(笑)。
そうなんです。私、めーっちゃ元気です。ホントですよ。

去年末に全摘手術をしましたが、その影響は、いまやまったくありません。
それどころか、術前は月の半分を頭痛に苦しめられていました。
朝起きたときから頭が割れるように痛い、とかね。
でも術後、頭痛から解放されました
今回の最終刊を書いているときに一回だけ、肩こりからくる軽い頭痛がありましたけど、
昔に比べたら「へ」みたいなもんです(笑)。
以前に比べて体は本当に、嘘みたいに楽になりました。
だからどうか、ご安心ください。
心配かけて、ごめんなさい。
心配してくださって、ありがとうございます。



辞める理由、書いておきますね。
こういう説明はヘタなので、長くなりそうですけど…。

初めて「それ」に気づいたのは、「ホタル」の執筆時でした。
家族から「ここ数週間、表情が全然ない」と指摘されたんです。

それまでは家族が出勤してから帰宅するまでの間、すべてが執筆時間でした。
週末は婚礼司会の仕事が入るので、書くのは月から金の五日間だけ。
五日間で、一作品を仕上げていました。
週を跨ぐと、世界観が崩れそうでイヤだったんです。
…と、もう、そのあたりから妙な方へ向かっていたんでしょうね。

司会業を辞めて、執筆業だけに専念するようになってからは、
時間をかけて一作を仕上げるようになりました。
よって私の「無表情」は、その作品を書き終えるまで続いてしまうわけです。
で、週末は家族のお昼ご飯を作るために仕事部屋からキッチンへ移動するわけですが、
口をきかず、表情を変えず、黙々と食事の支度をしていたようです。
家族の分だけ作ったら、黙って仕事部屋へ引き返し、夕方まで部屋から出てこないという感じでした。
息抜きをするとか、自分のぶんの食事を作るとかいう「思考」が働かないんです。
息抜きや食事を実行すると、素の自分に戻ってしまうから。
戻ると、また一から頭の中を組み立て直さなきゃならない。
それよりも、さっきまで流れていた感覚を忘れてしまう、ずれてしまう。
それが、ものすごく不快だったんです。
だから常に食事の責任だけ果たしたら、一刻も早く仕事に戻らなければ…という感じでした。


定期的に原稿料が入るようになって、
いまなら、なにかあってもひとりで子供を育てられるという自信がついて、
ようやく新しい命を腕に抱くことが出来ました。
でも書きたいという欲求は治まらず、子供が寝ている間にも、周囲を遮断して書き続けました。


息子が三歳になったころかな。
お昼寝している隙に…と、急いで仕事部屋へ駆け込んで、原稿書いてたんですよ。
気がついたら、五時間くらい経ってました。

ギョッとしました。…しますよね。
こんなにも時間が経っているのに、息子の声が聞こえない。気配もしない。
慌ててドアノブに飛びついて、バッと開けたら……

開けたらね。
部屋の前の階段に、息子が膝を抱えて、ちょこんと座ってたんです。
真っ暗な中、電気もつけずに。
……つけられませんよね、スイッチに手が届かないんだもの。

息子は、絶句している私を見上げると、にっこり微笑んだんですよ。
「おしごと、おわった?」って。
一体いつから、そこに座っていたんだろう。
私の仕事の邪魔をしないよう、
三歳の子が「おかあさん」とも呼ばず、寂しくても泣かず、
ドアを開けて入ってくることもせず、
私がこの部屋から出てくるまで、口を閉じて、静かに待っていたんです。
そうしなきゃならない気配を、息子は感じていたんでしょう。

あのときの情景を、私は多分、死ぬまで忘れないと思います。
ときおり思い返しては、死ぬまで後悔を繰り返すと思います。

息子が小学生になっても、私はまだ同じような状態で書き続けていました。
家族が立てる物音にイライラしながら、それでも書くことに執着していました。

休日は、私がキッチンに立たないと昼ご飯も食べない家族に苛立ちを募らせ、
例えるなら、ぴったりくっついたマジックテープを無理やり引き剥がすように、
パソコンの前からベリベリベリ……と、自分の意識と肉体を引き剥がし、
途中まで書いた物語を頭の中に詰め込んだまま、眉間に皺を寄せて食事を作りました。
息子が「お母さん、お仕事お疲れさま」と、わざわざコーヒーを運んできてくれても、
笑えないんです。戻れないんですよ、母親に。
せめて「ありがとね」と、一瞬でも微笑むことが出来たらいいのに。
微笑もうとしても、ベリベリベリ…と、頭の中でマジックテープを引き剥がす音が聞こえて、
「ありがとう」が、固い声のまま、口から零れてしまうんです。

こんなだから、幼い息子が仕事中の私に声をかけられなかったのは当然です。

なんとか、もう少し楽に書けないものかと苦しみました。
他の人は、一体どうやって書いてるんだろう。
どうやって気持ちを切り替えているんだろう。
どうして私は、こんな不器用な人間なんだろう。
そもそも、小説家に向いていなかったんじゃないか。
………執筆時の自分の態度が普通じゃないとわかってからは、
そんなことばかり、ぐるぐるぐるぐる考えていました。
疲れたら途中で体操するといいよとアドバイスしてくれる人もいましたが、
でも、書き始めるとダメなんです。イスから立つのもイヤなんです。
綺月陣以外の人間へ戻るのに、ものすごく時間がかかってしまうし、
また綺月陣へ入っていくのにも時間を要するから、
執筆の合間で、うまく息抜きが出来ないんです。

気がつくと夜七時を過ぎていて、夕食すら作り忘れていた夜、
息子とふたりで某中華ファミレスに行きました。
この日は後ろめたさもあり、私は少し母親面をしたかったのでしょうか、
「ラーメンはダメ。野菜がいっぱい入ってるのにしなさいね」と息子に言ってしまいました。
親子でラーメン好きなんですけどね。。。
そんな私はと言えば、無意識に自分で「ラーメン」をオーダーしていたんです。
運ばれてきたラーメンを見た息子は、「お母さん、ラーメン頼んだの?」と不思議そうに私に訊ねました。
ギョッとしましたよ。
とっさに言い訳しようとした私に、このときも息子は優しく笑って言ったんです。
「お母さん、お仕事で疲れてるもんね。だから、いいよ。好きなのを食べてね」って。

いただきまーすと両手を合わせて、野菜の入ったチャーハンを食べる息子。
その息子と向かい合わせでラーメンを啜りながら、泣きました。
息子に気づかれないよう、嗚咽を殺して、
鼻が詰まって、もはやなんの味もしないラーメンを、心の中で懺悔しながら食べました。
息子に申し訳なくて、哀しくて、恥ずかしくて、自分に腹が立ちました。
こうまでして書こうとする綺月陣が、大嫌いだと思いました。

私、なにやってんだろう。
どうしてこんなふうにしか、書けないんだろう。
もっと気楽に書けたらいいのに。
なぜ家族に迷惑をかけるような仕事のやり方しか出来ないんだろう。
自分の生涯で最も大切な存在の息子に、ここまで気を遣わせて、我慢を強いて、
そこまでして、まだ書くなんて、一体どこまでバカなんだろう。

辞めたいと、夫相手に号泣しました。
もう書けない、もう無理だ、と。
それが、六年ほど前のことになります。


私は自分がBL作家として生きてきた過去を、息子に話していません。
母親の仕事はパソコン業務とだけ、伝えてあります。
仲のいい一部の友達にだけは、小説を書いていることを話しましたが、
書いているものの内容もペンネームも説明していません。
綺月陣には、読者様と担当さん、少数の物書き&漫画家の友達だけです。
だからこそ、息子がなにも知らないからこそ、この職業を終えられると思いました。

じつは一年半くらい前から、別の仕事を始めています。
かなり疲れるけれど、小さな子供たち相手の、とっても楽しい仕事です。
あ、ここでも先生と呼んでもらっています(笑)。
くすぐったいけれど、光栄です。

仕事といっても、ほとんど利益はなく、ボランティアみたいなものです。
でも息子に、「今日はお母さん、仕事だからね」とか、
「仕事から戻ったら、一緒にラーメン食べに行こう」とか、笑って言える生活になりました。
昨日は仕事から帰ったあと、息子のリクエストで回転寿司に行きましたよ(笑)。

夫は、いまも心配してくれます。
本、もう書かないのか? とか、
待っててくれる読者さんがいるんじゃないのか? とか。
試しに違うジャンルを書いてみたら? とか。

それを言われると、つらいです(笑)。
家族が立てる物音だけで、キーッとなって、眉間にシワを寄せるような狭量な人間なのだから。
それでも書きたいなら、ひとりになるしかない。
私のように不器用で身勝手な人間は、書きたかったら、ひとりになればいい。
でもその選択は、私にはないです。
人間の家族だけじゃなく、ワンコだって可愛いし(笑)。
じゃあ、半日で書けるような短編ばかり書いたらどうかと勧められたら、
それも…………ねぇ(笑)。
なんじゃらほい、ですね(笑)。


だから、ちょっと冷静に自分を見つめるためにも、
シリーズが終わったこのタイミングで、書くことから離れて生活したいと思いました。
あのベリベリベリ……の、綺月陣と、綺月ではない私の、
癒着したふたつの脳味噌を引き剥がす音と感覚が体に残っているうちは、戻れない。
戻るのも、怖いです。
マジックテープのベリベリベリ…が実際に聞こえてカーッとなるようでは、人として危険だろうし(笑)。
それがなくなったら、もしかしたら、
昔のように自然に「書きたい」という欲求が湧いてくるかも知れません。
決して小説を嫌いになったわけではないのですから。


あと四、五年経って。
息子も大学生になって…なれたらいいね(笑)…、ひとり暮らしとか始めて。
そのときに、まだ私が創作意欲のあるオバチャンだったら(笑)。
そんな根性とか執筆能力とか体力とかが、そのころの私に残っていたら。

……うーん、先のことは、わかりません(笑)。

ただ、病気ではないですよ、と胸を張って報告させてくださいね。
心は病んでいたけれど(笑)。
いまは健康ですからね(笑)。


そろそろ母親に戻りますね。
息子と笑ってラーメンを啜れるようなお母さんに、戻ります。
母親になりたくて、自分の子と生きたくて、私は子供を産む選択をしました。
これからは、私自身が後悔せずにいられる母親になろうと思います。
ただいま息子は反抗期まっただ中なので、ちょっと遅かったかも知れませんけど(笑)。

私がもう少し切り替え上手な人間だったら、こんな悩みはなかったのかもしれませんね。
生きるって、難しいなぁ〜(笑)。


オンラインで書いてたネット小説が電子で出るかもしれないので、
またこちらで、そのお知らせだけさせていただきますね☆


いままで、いーっぱいの人にお世話になりました。
イラストレーターさん、小説書きのお友達。
担当さん。
そして、私の書く拙い小説を、楽しんでくださった優しい読者の皆様。
こんな場所で申し訳ありませんが、お礼を言わせてください。

お世話になりました。
ありがとうございました。

小冊子について 

2012, 11. 02 (Fri) 15:11

「啓蟄」発売後、なかなかコメントできず、ごめんなさい。
電子書籍の新規発行など、アナウンスしたいことがしばらく続きますので、
ブログはそのつど更新しますね
なので、もうしばらく「綺月陣」として、皆様にはお世話になります。
よろしくです。


龍と竜シリーズ終了記念の小冊子ですが、
つい先程あとがきを納品し終えました。
これでもう、配布は確実! のはず!

書き下ろしは、きっちり30枚書きましたよ。ええ、書きましたともっ!
龍一郎&竜城の、啓蟄本編の一部分(書ききれなかったエピソード)を、
ラブホ(笑)から愛いっぱいでお届けします
内容は完全に本編です
お申し込みお待ちしております!


そうだ……ひとつ言い訳(笑)を。
岸谷がバイトしている「まんまるcafe」のネーミングですが、
考えたわけではなく、ポッと思いついたのを使いました。

が。
美味しいお料理を再現した「まんまる」さんのブログを拝見したことがあります。
なので私は、おそらく、この方のお料理やお名前が頭の中に残っていて、
知らず、本の中のカフェとして登場させてしまったのではないかと。

まんまるさん。
勝手に使っちゃってごめんなさい。
でも、よろしかったらまた、竜城たちのお料理を再現してくださいね。
あなたのお料理の一ファンとして、楽しみに楽しみにお待ちしております



そんなわけで、小冊子よろしくです